ワインレポート

【主催ワイン会】2024年5月 テーマ ”北海道産ワイン”。北海道の自然派ワインが勢揃い!

今回ワイン選びはお店にお任せした「北海道産ワイン会」。自然派ワインが多数ラインナップしていて、自分もはじめての味わいにびっくり。

ではさっそくレポートしていきます。

【主催ワイン会】テーマ ”北海道産ワイン”

①【オレンジ】多田ワイン バッカス オレンジ サンスフル 2023

生産者:多田農園 産地:北海道上富良野町 ブドウ品種:バッカス
除草剤、化学肥料は一切使用せず、体に優しいワインは無濾過で濁りと澱があります。酸は穏やかで、厚みがあって滋味深い味わいが特徴の自然派オレンジワイン。

オレンジワイン独特のコクと複雑な旨味、酸は穏やか。味わいは個性的なんですが不思議と料理と合うのが不思議。特に北海道の生の魚介と相性いいのが個人的にビックリ。

点数:3.5(5点満点)

②【オレンジ】リタファームワイナリー タルデラ バタフライ 2023

生産者:タファームワイナリー 産地:北海道余市町 ブドウ品種:デラウェア
伝統的な製法にこだわった女性醸造家のワイナリー。野生酵母で自然発酵、無濾過でのワイン造り。古樽で発酵させ樽内で約1ヶ月間熟成させたオレンジワイン。

こちらもオレンジワインでブドウ品種は生でよく食べるデラウェア。香りはデラウェアの爽やかな果実の香り。コクがあって複雑な風味はオレンジワイン。やはりオレンジワインは北海道の魚介類と相性がいい。

点数:3.5(5点満点)

③【白】ヤマザキワイナリー 樽発酵 シャルドネ 2022

生産者:ヤマザキワイナリー 産地:北海道三笠 ブドウ品種:シャルドネ
空知地方を代表するワイナリー。樹齢11〜25年のシャルドネを樽発酵・樽熟成で作る本格派白ワイン。北海道の冷涼な気候は綺麗な酸が長く続くのが特徴です。

とてもシンプルな味わい。良く言えば色々な料理に合わせやすく、悪く言えばさほど特徴を感じない。世界のスタンダードと言われるブドウ品種で、北海道らしい味わいが出てくるとおもしろいけどな〜。これからに期待!

点数:3.0(5点満点)

④【白】リタファームワイナリー 十六夜 ナイアガラ自然発酵 2023

生産者:リタファームワイナリー 産地:北海道余市町 ブドウ品種:ナイアガラ
このワイナリーの特徴は野生酵母での自然発酵を”ゆっくり”行うということ。ナイアガラらしい果実感と北海道らしい酸がいいバランス。無濾過で味わい深い白ワイン。

北海道らしいナイアガラの白。ブドウの皮をギュッとしぼって口にしたときのようなまさにブドウな味わい。好みが分かれるところだが、ワインがあまり好きではない人が飲んでみるとワインに対する印象が良い意味で変わるかも。

点数:3.2(5点満点)

⑤【オレンジ】自由の丘ワイナリー 澪標 Miotsukushi 2018

生産者:自由の丘ワイナリー 産地:北海道長沼町 ブドウ品種:ナイアガラ
ナイアガラで造られるオレンジワイン。ナイアガラらしい果実感に程よいタンニンと厚みを与えている。

今度はナイアガラのオレンジワイン。先ほどはシンプルにナイアガラのエキスを楽しむスタイルだったが、こちらはナイアガラらしい香りを楽しみつつ果皮や種子も合わせて発酵させるので複雑でコクのある味わい。

点数:3.3(5点満点)

⑥【赤】ドメーヌ イチ J ヴァン ジョモン 2022

生産者:ドメーヌ イチ 産地:北海道余市町 ブドウ品種:アムレンシス(山ブドウ)
日本古来の原産品種「ヤマブドウ(アムレンシス) 」を自然栽培(完全無農薬)で育て、できる限り自然な方法(自然酵母・無濾過・サンスフル)で造られたワイン。ブドウは雪が舞う時期にレイト・ハーベストし、濃縮された力強さと野性的なスパイシーな香味、丸みを帯びた酸が特徴の旨味たっぷりのワイン。

ヤマブドウのハツラツとした酸味が特徴的。とても荒々しく、良く言えば独創的。自分的にはキツすぎて難しい味わいだなと思う反面、1番好きという人もいる。「決めつけ」はダメだなとあらためて実感。

点数:2.8(5点満点)

⑦【赤】オチガビ キュヴェ カベルネ 2019

生産者:オチガビワイナリー 産地:北海道余市町 ブドウ品種:カベルネ・クーピン、カベルネ・ドルサ、カベルネ・ミトス
冷涼な気候に強いドイツ品種とカベルネ・ソーヴィニョンの交配から生まれたカベルネ系品種をブレンドしてつくたれたフラッグシップワイン。約5年の熟成で飲み頃となっています。

ボルドーのような洗練された味わいにビックリ。数年前に飲んだときの同ワイナリーのワインの印象からはとても洗練されてきてる印象。5年熟成で飲み頃。美味しくいただきました。

点数:3.7(5点満点)

⑧【甘】千歳ワイナリー 北ワイン ケルナー レイトハーヴェスト 2021

生産者:千歳ワイナリー 産地:北海道余市町 ブドウ品種:ケルナー
通常より収穫時期を2週間程遅らせ、特に熟度の高い余市町 木村農園産のケルナーで造られた酸味と甘みのバランスが取れたデザートワイン。

洗練されてエレガントな印象。とてもいい。甘口だけど酸がしっかりしていて、とてもバランスが取れている。世界基準のワイン!北海道ワインで飲んだデザートワインの中で一番。酸がしっかりしてて軽い飲み口なので、フルーツ系デザートと相性よさそう。

点数:4.0(5点満点)

さいごに

北海道のワイン文化は今まさに盛り上がりつつあるという感じですが、生産者さんの試行錯誤も感じ取れるようなそんな感覚です。

新しいワイナリーも多く、本来作りたいワインがあったとしてもリリースして収益化するまでは時間がかかるわけですから、言い方は悪いですが「つなぎ」のワインもまだまだあるのかなと感じた次第です。

今は余市のピノ・ノワールが国際的な評価を高めていますが、まだまだ一部生産者のワインにとどまっている状況です。

いずれ「北海道はピノ・ノワールの銘醸地」というような国際的な認知が広がれば、ワインを目的に北海道を訪れる人も増えていくと思います。ぜひ期待&応援していきたいです。

ナチュールワインは味わいが独特ですが、滋味深い味わいが北海道の魚介とペアリングすることがわかったのが今回1番の収穫です。