ブルゴーニュ ピノ・ノワールは、生産者によって価格が天と地ほど違います。ブルゴーニュは畑に対して格付けがされますが、それと同等以上に大切なのが「誰が造ったワインなのか」です。
格付けが一緒でも、生産者が違うと味わいも価格も全然違うのがブルゴーニュ ピノ・ノワールのオモシロさであり魅力のところ。一方でワインを難しくさせる要因でもあります。
ブルゴーニュ ピノ・ノワールのトップドメーヌ(生産者)である”クロード・デュガ」のワイン。さて、どんな味わいでしょうか。あこがれのドメーヌ、初めてでワクワクします。
クロード・デュガ ジュヴレ・シャンベルタン
産地|フランス ブルゴーニュ ジュヴレ・シャンベルタン村
ブルゴーニュ コート デ ニュイのジュヴレ・シャンベルタン村。AOCはジュヴレ・シャンベルタンです。
ジュヴレ・シャンベルタンは、ブルゴーニュの赤ワイン銘醸地である ”コート デ ニュイ” の中で最も有名な産地の1つです。ブルゴーニュ ピノ・ノワールのジュヴレ・シャンベルタンといえば、世界のワイン好きが味わいを想像できる、そんなワイン産地です。
生産者|クロード・デュガ
ブルゴーニュほど生産者によって味わいが異なる産地もないでしょう。それは、ピノ・ノワールという繊細な味わいのブドウを単一品種で造るため、畑の土壌や造り手の想い・技術がワインの味わいに如実に反映するからです。
そんなブルゴーニュ ジュヴレ・シャンベルタンにおいて、トップドメーヌの一つが ”クロ・デュガ” です。正直、気軽に飲める価格帯のワインはありません。AOC ブルゴーニュでも1万円は軽く超えてきます。
そんなクロード・デュガの2009年ヴィンテージが、ボトル一本なんと20,000円でワインバーで飲めたんです。ワインリストを見た時は正直びっくりしました。恐る恐るオーダーしましたが、出てきたのは正真正銘クロード・デュガでした!
クロード・デュガ ジュヴレ・シャンベルタン 2009
AOCはジュヴレ・シャンベルタン。ブドウ品種は当然ピノ・ノワール100%です。ジュヴレ・シャンベルタンが本拠地のクロード・デュガの総畑面積はたったの6ha。そのうちの3.5haを占めるのが村名『ジュヴレ・シャンベルタン』。
クロード・デュガのスタイルは完全な長期熟成向けです。村名クラスでも最低5年程の熟成を経ないと、硬質さ・豊富なミネラル感とタンニンの主張が強く、若くして飲むとそのポテンシャルを発揮することがないと言われます。それゆえ、熟成を経たワインは貴重で、飲むと他と比較にならないエレガントなワインとなるのです。
ワインレビュー
色合いは、淡いガーネットでエッジがレンガ色。香りは熟成香が中心で、紅茶、きのこ、そして赤いベリーの果実です。味わいは、熟成したピノ・ノワールのうまさそのもの。出汁旨な極上品。旨味とまだ残る果実のキレイな酸。アフター長く、エレガントそのもの。
もう何もいうことはありません笑。完璧です。
ブルゴーニュ ピノ・ノワールのお手本と言うべきワインです。繊細でエレガントな味わいですが、なめらかなタンニンはしっかりと味わいの骨格を形成し、キレイな酸と絶妙に調和して、熟成からくる旨みがじんわり身体に染み渡ります。
これぞピノ・ノワールです。村名クラスですが感動の一杯。
グランクリュになるとどんな味わいになるんだろう。飲むには資金力も経験値もまだ足りていないですが、いつかそんなワインに出会って感動することができると信じられるのも不思議です。
健康で、最高の仲間と、ゆっくりと最高の酒を愉しむ。そんな時間が自分にとって最高の時間。いつか叶えたい。
クロード・デュガ ジュヴレ・シャンベルタン 2009
生産地:フランス ブルゴーニュ ジュヴレ・シャンベルタン
品種:ピノ・ノワール100%
価格:税込 32,800円(2023年11月現在)
香り:紅茶、きのこ、赤いベリー。熟成香が中心
味わい:出汁旨、キレイな酸、アフター長く、エレガント
点数:4.6