ワイン日記

クラフトビール|「よなよなエール」ヤッホーブルーイング

長野県軽井沢が本拠地のヤッホーブルーイングが醸造・販売しているクラフトビール「よなよなエール」をいただきました。

いまさらだけど「クラフトビールって美味しい」と気づきました。お酒は何歳になっても新たな味の出会いや感動をくれます。

「よなよなエール」ヤッホーブルーイング

ヤッホーブルーイングは長野県軽井沢のクラフトビール会社です。1996年創業です。

画一的な味しかなかった日本のビール市場にバラエティを提供し、新たなビール文化を創出することでビールファンにささやかな幸せをお届けしたい。それがヤッホーブルーイングのミッションです。
(公式HPより)

いいじゃないですか。トンガってますね。そういうの大好きです。

この記事を書くまで知らなかったのですが、ヤッホーブルーイングにはこれまで色々なドラマがあったようです。

ヤッホーブルーイング創業者は星野リゾート代表 星野佳路氏

知りませんでした。星野リゾートでカリスマ経営者と呼ばれる星野佳路氏が創業者だったなんて。

星野佳路が米国に留学していた頃に飲んだエールビール(上面発酵)の美味しさに言葉を失い、1994年の酒税法改正の2年後の1996年に創業。その後、創業メンバーである井手直行氏が社長を引き継ぎました。

平坦な道ではなかった「廃業危機」

創業当初の90年代後半は「その場所でしか飲めない付加価値や非日常感」を売りにした「地ビール」がブームとなり、ヤッホーブルーイングのビールも売れに売れたようです。その後、地ビールブームはさり売り上げも頭打ちとなりました。

大手コンビニで販売されることになり、コンビニでは欠品が許されないため大量に生産したところ、全然売れずに醸造所では在庫のビールで溢れかえり、酒税法のため出来上がった製品に穴を開け廃棄したことが1年以上続いたようです。

絶頂からの転落、丹精込めて作ったビールを自ら捨てる作業。心が痛みますね。赤字が数年続くと社員たちのモチベーションも下がり、何が悪いかの犯人探し。そんな最悪の状況から立ち上がったのは創業者 星野佳路氏がかけた言葉だったようです。

「本当にやりつくしたのかな。とことんやろうよ。それで駄目だったら、会社をたたんで井手さんの好きな釣りでもしながらのんびり過ごそう」

この一言で、当時まだ社長ではない井出氏は腹を括ったようです。そこから通信販売による売上増、2014年キリンビールとの提携により自社での設備投資の限界を超えて生産する体制が整い、クラフトビール業界でトップのビール会社へと成長を遂げたとのこと。

こういう「ストーリー」は心を打ちますね。ドラマになりそうですね。

「よなよなエール」レビュー

アンバーに近い濃い色合い。

柑橘やバナナのようなフルーツの香りがクラフトビールを感じささせます。これはアロマホップ「カスケード」によるものでしょうか。とても良い香り。

コクがあり、ほのかな甘味を感じつつ心地よい苦味。喉を通った後に爽やかな香りが鼻から抜け、口中も心地よい余韻ががしばらく続きます。

「とても美味しい」

ゆっくり飲みたいビールです。温度は缶に記載してる通り13℃くらいが適温です。冷やしすぎると、香りと旨味が半減してしまうでしょう。少し緩いくらいでゆっくり味わう。そして、あまり泡を作らないよう9:1くらいでグラスに注ぎましょう。

一杯のビールで心潤いました。ごちそうさまでした。