今回は地元北海道のスパークリングワインをご紹介します。
北海道余市町産ナイアガラで醸造した「ドメーヌ・イチ」のペティアン(微発泡ワイン)。すっきりした酸味が特徴のさわやかスパークリングでした。
日本で初めてオーガニックワインを手がけた「ベリーベリーファーム&ワイナリー」が2020年に新設したワイナリーです。ドメーヌ イチでも2021年にオーガニックワイナリー認定を取得しています。
畑は化学肥料や除草剤を一切使用せず、ほとんどが手作業で行われす。収穫される果実の多くは有機JASの認定を受け、オーガニックワインとなります。環境と人にやさしい農法で栽培したブドウを、可能な限り自然な醸造方法によるワイン造りをしています。
蝦夷泡 2021
食用白ブドウ「ポートランド」を使ったペティアン(微発泡ワイン)。年間3000本出荷されます。
白ワインは通常、圧搾して果汁のみを発酵させますが、こちらのワインはブドウの皮や種をそのまま10 日程醸してから圧搾してから造られるため、オレンジワインの様に飴色に仕上げっています。
自然酵母での発酵、無濾過とオーガニックな造り。さらに、シャンパンと同じ瓶内2次醗酵で造られています。瓶内二次発酵は泡が細かくなり舌触りが良くなりますが、手間のかかる製法です。ブドウ栽培同様、手間を惜しまず美味しいワインを作りたいという思いが感じられます。
ワインレビュー
色合いは、淡いオレンジで濁りがあります。香りはりんごの果実感にオレンジワインのようにアプリコットの香りもします。味わいは軽快な酸味が主役で、オレンジワインのようなコクもあります。細やかな微発泡が体に染み渡るような感覚です。
個人的な感想として、「軽やかなオレンジワインの微発泡」といった印象でした。白ワインのさわやかさとオレンジワインのコク、それに瓶内二次発酵で丁寧に造られた泡がトクトクの世界観です。オモシロイ。
独特の世界観で好みが分かれる味わいですが、これからどんどん味わいが進化していくことを期待させるワインでした。
蝦夷泡 2021
生産地:北海道 仁木町
品種:ポートランド 100%
価格:税込 2400円(2023年11月現在)
香り:りんご、アプリコット
味わい:軽快な酸味とコク、細やかな泡
点数:3.3