ワイン日記

【主催ワイン会】2024年1月ワイン会のテーマは「フランス冬の郷土料理とワイン」

今回のワイン会のテーマは「フランス冬料理とワイン」。フランス郷土料理とフランス各地のワインをペアリングして楽しみました。

今回参加者のみなさんは「ワイン詳しくはないけど大好き」の方ばかり。そんな人たちが集まって飲むので楽しくないわけがありません。

自分も参加者の一人としてワインと食事を楽しみつつ、ワインのサービスや説明などフル回転で楽しんできました。

では、さっそくワインをご紹介していきます。(急いで写真を撮ってたので所々ブレていますがご了承ください)

2024年1月 ワイン会

①【泡】シャンパーニュ ガルデ トラディション NV

最初はシャンパンです。PN45、PM45、CD10と黒ブドウが90%のシャンパーニュ。フランス大統領官邸「エリゼ宮 公式シャンパーニュ」に選ばれています。世界各国の賓客に美食の国の威信をかけた料理が振舞われ、 晩餐会用の乾杯のシャンパーニュとして公式採用されている由緒正しきシャンパーニュ。

ワインレビュー

色合いは、イエローゴールド。青リンゴ、グレープフルーツ、白桃、白い花の香り。さわやかなでキリッとした味わい、クルーミーな泡が優しく包み込みます。時間が経ってもヘタレない味わいはさすがシャンパーニュ。

点数 4.0

②【白】ゲヴェルツトラミネール ヒューゲル クラシック 2019

フランス アルザス地方は白ワインの名産地です。ブドウ品種 ”ゲヴェルツトラミネール”もアルザスを代表する白ワインの一つです。

ライチの香りが特徴のゲヴェルツトラミネール。一度飲むと忘れられない印象的な味わいです。ライチ香のするワインはゲヴェルツトラミネール一択なので、ソムリエ試験に出てきたらラッキー問題です。

ワインレビュー

色合いは、レモンイエロー。ライチ、白桃、花の香り。とても香り豊かです。ボリュームがあり、生姜のようなスパイシーさも感じつつ、アフターはほのかな甘みの余韻が長く続きます。期待通りのゲヴェルツトラミネール。

点数 3.8

最初の料理は、余市産の生ガキとジャガイモのガレット。

生牡蠣には、シャンパーニュがバッチリ。ジャガイモのガレットにもシャンパーニュがピッタリ。ガレットとゲヴェルツトラミネールのペアリングは、悪くはないけどお互い主張してて良くもない感じ。

3品目は、テット・ド・フロマージュ。

これには、ゲヴェルツトラミネールがピッタリ。さっぱりながらも肉の旨みたっぷりで少しスパイシーな味付けの料理とワインがばっちりのペアリングでした。

③【白】レ ゼリティエール デュ コント ラフォン マコン ブッシエール ル モンサール 2020

ワイン名が長い・・笑

生産者の「レ ゼリティエール デュ コント ラフォン」は、白ワインの超一流生産者「コントラフォン」がブルゴーニュ南部のマコン地区でつくるワイナリーです。

本家コントラフォンと同じビオディナミ、100%マロラクティック発酵、ノンフィルターという本気のワイン造りをマコンでしています。マコンだからこそ超一流生産者のワインがリーズナブルな価格で飲めるのが嬉しい。

「マコン」はブルゴーニュ南部の地区、「ブッシエール」はマコンの村名、「ル モンサール」が畑名です。

AOCは「マコン ブッシエール」、樹齢20年以上のシャルドネ100%。

ワインレビュー

色合いは、淡いレモンイエロー。レモン、白い花、チョークの香り。味わいは爽やかな酸とミネラル感が、キリッとした印象。グラスに注いだ瞬間は香りが閉じ気味で、温度が上がるにつれ香りが広がる。

点数 3.8

実を言うと、個人的に一番期待していたのがこのワイン。もっと豊かな香りを想像してたけど、そこまで開かず固かった印象。もしかすると、飲むのが少し早過ぎたのかもしれない

今後に活かしていこう。コントラフォン恐るべし・・

④【白】シャトー タルボ カイユ ブラン 2020

ボルドー地方の白ワイン。ブドウ品種はソーヴィニョン・ブラン、セミヨン。ボルドーのワインは赤も白もブレンドするのが基本です。

シャトー タルボはサンジュリアン村にあるメドック格付け第4級の実力派シャトー。メドック地区には白の村名AOCがないので「AOCボルドー」となりますが、ボルドー最上白ワインの一つと言われています。

オーク樽熟成9ヶ月、バリック100%、新樽比率50%です。

ワインレビュー

色合いは、ゴールドよりのイエロー。香りの第一印象は樽香! 柑橘系の香りに白い花、アーモンドやハチミツと幾層にも香りが重なり合っています。口に含むとやわらかい口あたり、やわらかな酸とミネラルが味を引き締め最上のバランスです。アフターも長く、香りの持続性もとても長い。

点数 4.5

こんなに美味しいボルドー白ワインは初めて飲みました。期待していなかった分、感動がより深かった。これだからワインはやめられない。

単独で飲んでも十分美味しいが、料理はクリームやバターなどのしっかりした味わいの魚介料理との相性バツグンです。

 

4品目の料理は、ムール貝のア・ラ・クレーム。マコンも良かったけど、ボルドー ブラントの相性がバツグンでした。

⑤シャトー ラマルティーヌ カオール 2019

フランス南西地方 カオールの赤ワイン。ブドウ品種はマルベック。マルベックはフランス原産ですが、現在ではアルゼンチンが最も有名な産地となっています。

一方のフランスでは南西地方と呼ばれる地方でマルベック主体のワイン造りがされています。その中でもカオールは ”黒ワイン” とも称される力強いワインとして有名です。

マイナーな産地の分、リーズナブルな価格なのが南西地方ワインのいいところ。近年は力強さだけでなく洗練された味わいのワインも増えている、穴場的なワイン産地です。

生産者はシャトー ラマルティーヌ。カオールを代表する生産者。ワイン1本につき8~9房に制限し、野生酵母で22~24日間ステンレスタンクで発酵。2/3をコンクリートタンク、1/3をバリックで10~12ヶ月熟成させます。ブレンドし、4~5ヶ月タンクで落ちつかせてから瓶詰と手間のかかるエレガントなワイン造りをしています。

ワインレビュー

色合いは、濃いガーネット。香りはプラムなどの黒系果実に鉛筆の香り。味わいはタンニンが程よく溶け込み、力強さよりエレガントを感じる。カベルネ・ソーヴィニョンの雰囲気がありつつも重くない。飲み疲れないワイン。

点数 3.8

5品目の料理は、カイエット。濃厚な豚肉の旨みと脂身が食欲をそそり、濃厚な赤ワインとピッタリでした。

6品目の料理は、カスレ。鶏肉と白インゲンがトマトソースで煮込まれた郷土料理。カオールにもボルドーにも合いました。ところが、痛恨の写真撮り忘れ。。美味しかったのに。

⑥【赤】シャトー ピュイゲロー  2012

ボルドー右岸と呼ばれる地区のワインはメルロが主体。AOCはフラン コート ド ボルドー。サンテミリオンのさらに東側です。

超一流ワイン「シャトー ルパン」を所有する名門ティエンポン家がフラン コート ド ボルドーで造るメルロ主体のワイン。美味しくないわけがありません。

マイナー産地であるが故にワインの価格はとってもリーズナブル。3,000円以下で買えるから驚きです。

価格に反して味わいは本格的です。昨年末宅飲みして感動したので、2012年ビンテージをワイン会用に追加購入したのでした。

ワインレビュー

色合いは、紫に近いガーネット。香りはプラム、ブルーベリー、チェリー、タバコ、コーヒーなど複雑で力強い。口あたりはやわらかくボリューミー。果実味と上質なタンニンがなんとも心地よいワイン。

点数 4.0

⑦【赤】シャトー クレール ミロン 2019

本日の主役です。メドック格付け第5級 シャトー クレール ミロン。ボルドー 左岸 メドック地区 ポイヤック村で、ブドウ品種はカベルネ・ソーヴィニョン主体です。

ポイヤック村はボルドー随一の高級ワイン産地。ムートンとラフィットに挟まれた絶好の立地から生み出されるワインは、王道中の王道のボルドーワイン。

先日、クレールミロンの1970年ビンテージを飲む機会がありました。50年以上の時を経てもなお力強くエネルギッシュな味わいに感動し、今回2019年ビンテージを用意しました。

このワイン、個人的にとってもオススメ。1万円以上する価格は決して安くはありませんが、これだけ本格的なボルドーワインの味わいがこの価格ならむしろ安く感じるくらい。何本かストックして、10年後くらいに開けたら最高だろうな。

ワインレビュー

色合いは、紫に近いガーネット。香りはレーズン、ブルーベリー、チェリー、鉛筆、ハーブなど複雑で力強く、飲まずとも一流ワインとわかる香り。味わいは上質なタンニン、酸味、果実味がバランスよく心地よい液体。いつまでも続く香りがなんとも心地よいワイン。

点数 4.7

期待通り、いや期待以上のワインだった。ボルドーの一流ワインの味わいを知るにはもってこいの1本。5大シャトーとまではいかないが、10万円以上する価格と比べるととてもリーズナブル。

いつまでも飲んでいたいワイン。ただただ感服。参加者の方からは、今まで飲んだワインの中で一番美味しかったとの声も。嬉しい限り。

⑧【甘】M.シャプティエ  ビラ オー バニュルス リマージュ 2021

バニュルスはフランス最南端 ルーション地方の天然甘口ワイン。ヴァン ド ナチュール(VDN)です。

発酵途中にアルコールを添加し、発酵を停止さることで天然の糖分がワインに残るため、甘口のワインになります。アルコール度数は16度と高めです。ブドウ品種は グルナッシュ。これを干しブドウ化させてから造るので、とても濃厚な飲み口になります。

見た目は赤ワインなのに濃厚な甘口ワインということで、参加者のみなさん驚かれていました。

※写真を撮ったんですが、超ブレブレで掲載できる代物ではありませんでした(ToT)

ワインレビュー

色合いは、紫に近いガーネット。香りは黒糖、ココア、ドライフルーツなど。味わいは濃縮した果実味と黒蜜のような濃厚な甘さ。

点数 4.0

最後のデザートはショコラテリーヌ。濃厚な味わいと口に入れた瞬間溶けるなめらかさ。胡椒がアクセントとしてワインに合うこと。

ところがここでも写真撮り忘れのアクシデント。。もはや忙しいのと酔いも回り、味わうので精一杯でした。

バニュルスとの相性はバッチリでした!

さいごに

今回も参加者のみなさんに印象深かったワインを聞いたのですが、三者三様でワインは高ければいいというわけではないと改めて勉強させていただきました。

ワインに絶対はありません。

あくまで好みは人それぞれ。これを忘れてはいけないんです。知識をごり押ししてはせっかくのワインも雰囲気も台無し。それぞれの方が求めていることを察知して説明したり、会話のフォローすることで気持ちよく飲んでいただくことが一番です。

今回の反省点は、自分も参加者として食事を楽しみたいけどサービスに忙し過ぎてゆっくり食事ができなかった点。次回ワイン会はもっとサービスに特化できるように工夫していきたい。