主催ワイン会 9月のテーマは「アメリカワイン」です。ワイン会 2日目の様子をレポートします。
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さっそくいってみましょう!
Day2_アメリカワイン
①【泡】ドメーヌ イチ ペティアン ナチュラル オレンジ Op.11 2023
【産地:北海道余市町 品種:ポートランド100% 生産者:ドメーヌ イチ】
有機農法でつくられたブドウを全房のまま自然酵母で発酵、醸造時に亜硫酸塩を使用しない自然派ワイン。無濾過のため濁りと澱があります。旨みと華やかな香りの微発泡オレンジワイン。
ナチュールらしい身体に染み渡るような滋味深い味わいの微発泡ワイン。ナチュールはこれまであまり飲んできませんでしたが、ワイン会で飲むようになり美味しさがわかるようになってきました。じんわり口の中に広がる旨みが和食に合います。生牡蠣に合わせてもとても美味しくいただけました。
点数 3.8(5点満点)
②【白】チャールズ・スミス カンフー ガール リースリング 2021
【産地:ワシントン州 コロンビアヴァレー 品種:リースリング 生産者:チャールズ スミス ワインズ】
カナダとの国境にあるワシントン州はカリフォルニアについで全米2位の生産量の産地。日照時間が長くて1日の寒暖差が大きいため、果実味と酸味のバランスがいいワインがつくられます。
印象的なワイン名は、中華料理のテイクアウトを食べながら映画「キル ビル」を観てインスピレーションを受けてのものだとか。ヨーロッパで10年間ロックバンドのマネージャーを務めたロックスターのような風貌の持ち主がつくるワインは、手頃な価格と高品質が両立した宅飲みに最適なワインです。
これはいい。アルザスやドイツのリースリングに引けを取らない。3,000円以下で購入できるので、同じ価格帯なら上回るんではないか。リースリングらしい白い花やレモン、ケミカルなど複雑な香り。味わいは酸味はつらつでスッキリ、りんごやハチミツのニュアンスも。リーズナブルで美味しいリースリングとしてリピ決定です。
点数 4.0(5点満点)
③【白】パルメイヤー ジェイソン ソーヴィニヨン ブラン ナパ ヴァレー 2022
【産地:カリフォルニア州 ナパヴァレー 品種:ソーヴィニョンブラン 生産者:パルメイヤー】
カリフォルニア ナパヴァレーはアメリカを代表するワイン産地。パルメイヤーの創業者は元弁護士で訪れたフランス ボルドーのワインに魅せられ、 ボルドー大学で醸造学を学び1986年にファーストヴィンテージをリリース。積極的に著名醸造家やワインコンサルタントを招き入れ、短期間で世界トップレベルのワイナリーに。100%樽発酵後に古樽で6ヶ月間澱とともに熟成。
樽発酵・熟成からくる複雑性はまさにボルドーっぽいソーヴィニョン・ブランの印象。ニュージーランドのさわやかハーブとは全然異なるアプローチ。これはこれで美味しくなるのがおもしろい。レモン、グレーピフルーツ、黄色い花の香り、酸味とミネラルも感じバランスが良い。リッチで複雑な味わいが口の中で広がります。アフターも長く、ピュアで複雑 上質なソーヴィニョン・ブラン。
点数 4.1(5点満点)
④【白】カモミ シャルドネ ナパヴァレー 2022
【産地:カリフォルニア州 ナパヴァレー 品種:シャルドネ 生産者:カモミワイナリー】
ナパヴァレーにイタリアの伝統に根差したワインと食の文化を広めるため、2006年イタリア人3人によってカモミワイナリーが設立されました。ブドウは全てオーガニック栽培で10か月樽熟成。イタリア伝統の食事に合うバランスとアメリカらしく樽熟成のリッチな味わいが融合したシャルドネ。
一口飲んでカリフォルニアのシャルドネとわかる味わい。オレンジ、桃やパインの南国フルーツの香りに樽からくるバニラやハチミツの香りが支配的。樽感たっぷりのシャルドネを味わいたい時にはオススメ。
点数 3.8(5点満点)
⑤【赤】ドメーヌ セリーヌ ピノノワール ヤムヒル キュヴェ 2018
【産地:オレゴン州 ウィラメットヴァレー 品種:ピノノワール 生産者:ドメーヌ セリーヌ】
カリフォルニアとオレゴンの間に位置するオレゴンは北緯45度に位置し、フランス ブルゴーニュと見た気候条件の産地です。特にピノノワールの銘醸地として世界的に有名。ドメーヌ セリーヌは全米から集まったプロによるブラインドティスティングで、ブルゴーニュ不動の王者 DRCに勝利したのです。評価がアメリカの関係者ということで多少偏りもあると思いますが笑
収穫量を抑えた栽培方法で、全て手摘みで収穫し厳しい選別が行なわれます。ポンプを一切使わないでグラヴィティフロー、人の手による介入は最小限に抑えたこだわりの醸造。フランス産オーク樽で14 – 18ヶ月樽で熟成させ、清澄も濾過もしないで瓶詰め時に澱引きを行います。
旨みの凝縮感がすごい。エレガントなのに力強い。完熟のチェリー、赤いベリー、バラやローズマリー、樽からくる上質なバニラ香り。キレイな酸、しなやかなタンニン、洗練されているのに骨格がしっかりしている。
こんな印象のピノ・ノワールは初めてだ。香りは決して開いていると言えず、飲み頃はまだまだ先の印象だが、ものすごいポテンシャルは感じる。グランクリュのワインはこんな感じなんだろうか、飲んだことがないのでなんともわからないが、きっとそうなんだろうと思わせる。だとすると1万円ちょいで買えるのはコスパ相当いい。ストック用にリピ確定。
点数 4.4(5点満点。※将来性は加味せず)
⑥【赤】ダックホーン デコイ ジンファンデル カリフォルニア 2021
【産地:カリフォルニア 品種:ジンファンデル88%、プティシラー12% 生産者:ダックホーン】
「パリスの審判」まではカリフォルニアを代表するワインといえばジンファンデルでした。濃厚な果実味とアルコール度数の高い力強い味わいが特徴です。フレンチオーク50%&アメリカンオーク50%で12ヶ月間熟成させ、複雑で余韻の長いワインへと昇華されています。
ジンファンデルらしい黒系果実中心のジューシーな味わい。ブラックチェリー、チョコレートのようなニュアンスも。いい意味でシンプルな味わい。ダブルダブルのハンバーガー食べて、ぐびぐび飲みたい。
点数 3.7(5点満点)
⑦【赤】ケイマス カベルネソーヴィニョン ナパヴァレー 2021
【産地:カリフォルニア ナパヴァレー 品種:カベルネソーヴィニョン 生産者:ケイマス ヴィンヤーズ】
今やアメリカを代表するワインといえばナパのカベルネソーヴィニョンです。カリフォルニアで最も歴史ある家族経営のワイナリー。世界規模で絶大な支持を得ているこの人気ワイン。まさにナパカベを代表するワイン。
ナパカベらしいリッチで力強く、甘美な味わいと凝縮感。ワインの旨みエキスが口の中に広がります。圧倒的なボリューム感です。レーズンやプルーン、カシスなどの黒系果実、スミレのフローラル、チョコレート、ココアなど複雑な香り。タンニンが細かく繊細なので、力強い味わいが心地よく身体にフィットしていく感覚。若くても楽しめるけど、熟成させてからも飲んでみたい。ストック用にリピ確定。
点数 4.4(5点満点)
⑧【甘】スリーブリッジズ 貴腐ワイン 2022
産地:オーストラリア 品種:セミヨン 生産者:カラブリア・ファミリー・ワインズ
一房のブドウからスプーン一杯しか造られない希少なワイン。家族経営で量より質を重視したワイン作りを行い、ハチミツのようなとろける甘さのデザートワインです。
オーストラリアの貴腐ワイン。ブラインドで飲むと5000円以上はすると思うリッチで極甘なデザートワインですが、価格はなんと2000円台。超コスパなデザートワインで自宅にストックしてます。栗のムースにピッタリ。
点数:4.0(5点満点)
まとめ
アメリカワインを堪能した2日間。自分でも忘れられないワイン会となりました。
やはりアメリカワインのポテンシャルはすごいです。歴史は浅く、熟成したアメリカワインを飲む機会はあまりないですが、これからますます世界的地位を向上させていくでしょう。
フランスのグランヴァンは、1本で10万〜数百万など天文学的な金額のため飲む機会はほとんどないですが、それと比べるとコスパは相当いいと思います。(一部のカルトワインは除く)
アメリカワインはこれからも大注目!