MENU
おすすめワイン

【2023年版】宅飲みワインエキスパートがコンビニの赤ワインを比較してみた件

宅飲みワインエキスパートが、本当におすすめできるコンビニワインを探るべく、実際に飲んで比較してみようという企画です。

今回はコンビニ 赤ワインを厳選して飲み比べてみました。

コンビニには様々なワインがありますが、ビールやウィスキーと違って同じ名前のワインはほとんどありません。果たして何が美味しいのかわからないし、比較するの面倒くさいので家から一番近いコンビニで、なんとなく「フルボディなやつ」を選んでしまう。

わかります。この記事が、そんなみなさんのお役に立てれば嬉しいです。

さっそくまいりましょう。

セブンイレブン|キンタ・ラス・カブラス カベルネ・ソーヴィニヨン

チリ産 赤ワインで、ブドウ品種はカベルネ・ソーヴィニョン。ビンテージは2022年、価格はなんと税込638円です。安すぎます。

産地であるラペル・ヴァレーは、チリワインの中心地であるセントラル・ヴァレーの中で、著名なマイポ・ヴァレーに負けない高品質なワインを生み出す生産地と言われています。

ワインレビュー

色合いは濃い紫。香りは、カシス、プルーンなど黒系果実、コッペパン、インク。シンプルにカベルネ・ソーヴィニョンと思える香り。味わいは、力強くジューシー。凝縮した果実味が中心で、タンニンしっかり、酸味もしっかり。アフターは短めです。

評価:3.2

まさにチリのカベルネ・ソーヴィニョンといったジューシーでパワフルです。「今日はしっかりした味わいの赤ワインが飲みたい」って時にオススメです。合わせる料理も焼肉やハンバーグなどガッツリ系と合わせるといいと思います。

この価格でこの味わいは素晴らしいワインです。

ローソン|ウエストエンド ブラック シラーズ

オーストラリア産 赤ワインで、ブドウ品種はシラーズ(仏名 シラー)です。シラーズといえば、豊潤な果実味と力強いタンニンが特徴です。価格は税込1100円

ローソンのワインラインナップは、高級食材が得意の「成城石井」や輸入業者「ヴィノスやまざき」とのタイアップが特徴的です。今回ご紹介するワインは、ヴィノスやまざき直輸入のオーストラリア シラーズです。

ワインレビュー

色合いは、濃い紫色。グラスの向こう側が全く見えません。香りは、カシス、プラムの黒系果実、鉄、ユーカリ、ハーブ、メントール。味わいは、凝縮した果実味、スパイシー、収斂性のあるタンニン、インクなど、力強いけど、豊かな果実味で飲みやすくもあります。

評価:3.7

力強いワインとしてカベルネ・ソーヴィニョンとの違いは、シラーズの方がより果実味豊かで飲みやすいです。シラーズのワインを飲んだことない人はぜひチャレンジしてみてもらいたいです。

シラーズの特徴であるユーカリやメントール系が香り、味わいは果実味たっぷりでそれでいてスパイシー。これはレベルが高い。合わせたい料理は、ジンギスカンです。ジンギスカン独特の旨味とシラーズの力強さとスパイシーさはバツグンの相性だと思います。

ファミリーマート|

スペイン産 赤ワインで、ブドウ品種はテンプラニーリョ主体です。価格は税込678円

以前、生産者 ドン・ロメロのカヴァを飲みましたが、とても品質がよくコンビニで買えるスパークリングワインの中で一番だと感じたことがあります。そんな生産者の赤ワイン、価格はリーズナブルだけど期待してしまいます。

ワインレビュー

色合いは、濃い紫色。香りは、いちごジャム、ラズベリー、プルーンと赤系果実と黒系果実が混じっています。味わいは、とてもスムーズな飲み口が第一印象。果実味と少しこなれたタンニンが飲みやすくしてるのでしょう。キャンティに似た印象。

評価:3.3

とてもチャーミングなワインだと思います。ミディアムボディで飲みやすく、身体に優しい印象。コンビニの赤ワインは、カベルネ・ソーヴィニョンの力強いものが多いので、これは重宝します。肉だとタンパクな鶏肉や豚の生姜焼きなんかに合わせると、いいペアリングだと思います。

セイコーマート|G7カベルネ・ソーヴィニョン グランレゼルバ

北海道のコンビニエンスストア セイコーマートはワインが充実しています。中でもチリ産のG7シリーズはたくさんの品種がラインナップされています。

今回は、G7シリーズの中でも最も高価格帯、といっても税込1485円のG7カベルネ・ソーヴィニョン グランレゼルバをチョイス。ブドウ品種はカベルネ・ソーヴィニョン

グランレゼルヴァは、そのワイナリーの一番のワインに付けられることが多いです。その名の通り、12ヶ月間もフレンチオークで樽熟成が行われ、力強くも滑らかなワインに仕上がっています。

ワインレビュー

色合いは、深い紫色。香りは、カシス、レーズン、プラムの黒系果実、コッペパン、インクと複雑。味わいは、濃厚でタンニン豊富ですが、角が取れてまろやかです。果実味に加え、杉やインクのニュアンスは、フレンチオークで熟成され複雑性が増しています。

評価:3.7

これを超えるコンビニワインはないんじゃないかと思える味わい。香りは複雑性があり、味わいは力強くも熟成によってまろやかに感じ、贅沢なフレンチオーク12ヶ月熟成により、ボルドーの良いワインといった雰囲気すらあります。牛肉のステーキはもちろん、まろやかな味わいはすき焼きにも合うでしょう。このワインを1500円以下で買える北海道民は幸せです。

ちなみにワインを熟成させる樽には、フレンチオークとアメリカンオークの2種類あるのはご存知でしょうか?

フレンチオーク樽で熟成されたワインは、エレガントで複雑な風味と香りが特徴です。一方、アメリカンオーク樽で熟成されたワインは、スパイシーでバニラやココアのような香りが特徴です。価格は、フレンチオーク樽の方が高価です。物によりますが、フレンチオークは1樽10万円としたら、アメリカンオークは数万円というくらい全然違うようです。

生産者は求める味わいによって樽を使い分けることになりますが、同時に経営者として原材料コストを抑えなければなりません。つまり、1500円程度のワインでフレンチオーク12ヶ月間熟成というのは、相当な企業努力がされているということです。

いちばんのおすすめ

今回は4種類のコンビニ 赤ワインを飲み比べてみました。

自分が一番おいしいと感じたのは、セイコーマート G7カベルネ・ソーヴィニョン グランレゼルバでした。価格は約1500円と一番高かったですが、この価格帯でこれほどまでに贅沢なつくりのワインはなかなかないのではないでしょうか。

セイコーマートは北海道以外にほとんどないので、北海道にくる機会があればぜひお試しください。

みなさんの参考になれば嬉しいです。今後も色々なワインをレポートしたいと思います。