オーストラリアは、世界でも有数のワイン生産国として知られています。なんといっても1国でヨーロッパの7割に相当する国土では様々な気候があり、気候に適した様々な味わいの国際的なワインがで作られています。
本記事では、オーストラリアワインの特徴、主要産地、歴史、そしておすすめのワインスタイルについて紹介します。
▼オーストラリアワインの特徴がわかる
▼オーストラリアの代表的産地とワインがわかる
▼自分好みのワイン選びができるようになる
※画像はchatGPTで作成。
オーストラリアワインの特徴
オーストラリアワインの最大の特徴は、フランス並みの幅広いワインスタイルです。広い国土には多様な気候と地形があり、それぞれの地域で国際品種と呼ばれるフランス原産のブドウ品種中心にレベルの高いワインが造られています。温暖な気候では果実味豊かな赤ワイン、冷涼な気候では繊細な白ワインが生産されるなど、各地域ごとに異なる特性を持っています。また、フランスワインに比べて格段にリーズナブルなのも大きな魅力です。
近年はパワフルなワインよりエレガントなスタイルのワインが世界的潮流のため、オーストラリアにおいても力強いシラーズだけでなく、ピノ・ノワールやシャルドネ、リースリングなど冷涼な地域でエレガントなワイン造りがどんどん増えてきています。
オーストラリアワインの歴史
オーストラリアでのワイン生産の歴史は、18世紀末にさかのぼります。イギリスからニューサウスウェールズ州に入植したヨーロッパ人が最初にブドウを持ち込みました。19世紀にはドイツ系、イタリア系など様々な移民が移り住み、それぞれワインづくりをしてきたことも多様性の要因です。
ただ、気候や土壌に適応する品種を見つけるのに時間がかかりました。安かろう悪かろうの時代から変わったのが1970年代。シラーズで国際的な評価を高め、現在では品質と多様性において世界トップクラスの地位を確立しています。
代表的なブドウ品種
オーストラリアワインといえばシラーズが代表的です。フランスではシラーと呼ばれておりブドウ品種は同じですが、味わいがいい意味で全然異なるためオーストラリアではシラーズと呼ばれています。
他にも西オーストラリア州のカベルネ・ソーヴィニョンや南オーストラリア州のリースリング、タスマニア州のピノ・ノワールやシャルドネなど、国際的にみてもレベルの高いワインたちが造られています。
主なワイン産地
南オーストラリア州
バロッサ・バレー (Barossa Valley)
オーストラリアを代表するブドウ品種 シラーズが有名。「シラーズの首都」と呼ばれる重要産地。85%を黒ブドウ品種が占める。オーストラリア産業を支える大手ワイナリーが構える。ドイツ移民の文化が強い。
イーデン・バレー (Clare Valley)
シラーズとリースリングの名産地。標高400〜500mと高地に位置する。赤白の栽培比率はほぼ半々。ドイツ移民の文化が強い。
クレア・バレー (Clare Valley)
シラーズとリースリングの名産地。海から離れた大陸性気候。黒ブドウが65%。ドイツ移民の文化が強い。
クナワラ(Coonawarra)
オーストラリアを代表するカベルネ・ソーヴィニョンの銘醸地。海洋性気候で気候がボルドーと似ている。テラロッサと呼ばれる赤い粘土質と石灰岩質が混ざった土壌が有名。
ヴィクトリア州
ヤラ・バレー (Yarra Valley)
やや大陸性の気候で冷涼、昼夜の寒暖差が大きい。ブルゴーニュ系のピノ・ノワールやシャルドネが国際的にも評価が高く、近年見事な発展を遂げている。中・小規模生産者中心のワイン産地。
タスマニア州
南緯42度でオーストラリアで最も冷涼なワイン産地。日本で言うと札幌が北緯43度と近いです。冷涼な気候を活かしたブルゴーニュ系のピノ・ノワールやシャルドネの極めて重要な産地となっている。島全体は北海道の8割くらいの大きさ。
西ーストラリア州
マーガレット・リバー (Margaret River)
ワイン生産量はオーストラリア全体の2%しかないが、高品質なワイン産地として位置付けられている。カベルネ・ソーヴィニョンとシャルドネの名産地で、特にカベルネ・ソーヴィニョンは、フランス ボルドー、カリフォルニア ナパ、イタリア ボルゲリに引けを取らない高品質なワインを生み出す。
まとめ
オーストラリアワインは、その多様性と品質の高さから、初心者から愛好家まで幅広い層に支持されています。地域ごとの特性を活かしたワインは、食事との相性も抜群で、日常の食卓から特別な日の乾杯まで幅広く活用できます。次回のワイン選びでは、ぜひオーストラリアワインを試してみてください。