ワインのトリセツ

ワインの熟成とは?ワインは熟成すると美味しくなるのか?自宅でワインを熟成させる方法

熟成ワイン。良さそうなのはわかるけど、具体的にどんな味わいになるの?そんなに価値があるの?と思う人は少なくないのではないでしょうか?

今回の記事では、そんな「熟成ワイン」についてわかりやすく解説していきます。最後まで見てくれた人は熟成ワインが飲んでみたくてウズウズするはずです笑

ワインの熟成とは

ワインが瓶内で時間をかけて風味や香りを深めるプロセスのことをいいます。瓶の中で果実味、タンニン、酸味などが調和し、より豊かでバランスの良い味わいが生まれます。また香りも果実味だけでなく、よる複雑で妖艶な香りへと変身を遂げていきます。このプロセスは、ワイン愛好者にとって一種の魔法のようなものであり、熟成ワインの持つ奥深い魅力に引き寄せられる人は少なくありません。

熟成ワインの味わい

 

熟成ワインの味わいは、新しいワインとは一線を画します。というか別の飲み物と思ってもらって構わないくらい変わります。まず、酸味とタンニンが落ち着き、全体的なバランスが取れた滑らかな口当たりになります。また、果実味がより深く、複雑な風味が重層的に広がります。例えば、カベルネ・ソーヴィニヨンの場合、熟成によってブラックカラントやプラムの風味が深化し、さらにスパイスやバニラ、タバコのようなニュアンスが加わります。白ワインも同様に、熟成によって酸味が和らぎ、蜂蜜やナッツ、バターのような風味が現れます。このような多層的で複雑な味わいが、熟成ワインの醍醐味です。

香りの強さ自体も増していく傾向にあります。熟成したブルゴーニュのワインを開けた時には部屋中にその香りが広がります。ピノ・ノワールといえば繊細なイメージがあると思いますが、熟成させるとなんとパワーが増していくのです。

熟成向きのワインを若くして飲んだ場合を「1」とした場合、熟成して飲み頃を迎えたワインは「5」くらいのイメージです!本当になんとも言えないくらい感動します。

熟成ワインは高いの?

答えは「高い」です。その品質と希少性から高い価値が認められています。熟成に適したワインは、特定のぶどう品種や生産方法によって作られ、時間をかけて慎重に管理されます。このプロセスは手間と時間がかかるため、結果として熟成ワインは高価になります。しかし、その価値は味わいの深さと独自性、そして熟成によって得られる経験にあります。特に、特別なイベントやお祝いで楽しむ熟成ワインは、その場の雰囲気を一層華やかに彩ります。

熟成ワインを買う方法

実は、ワインショップでも熟成ワインはなかなか買えません。信頼できるショップで自分好みの味わいを理解した店員さんが品質管理が行き届いた信頼性の高いワインをオススメしてくれればいいのですが、なかなかそうもいかないものです。また、当然価格も高くなります。

では初心者におすすめの方法は何かというと、ズバリ「自宅で熟成させる」方法です。ボルドーやブルゴーニュのそこそこの値段のワインは熟成向きワインである可能性が高いので、自宅のセラーで数年寝かせてあげるのが一番コスパいいと思います。

買う際に店員さんに熟成向きのワインかたずねると間違いないですね。

自宅で熟成させるにはどうしたらいいか

自宅でワインを熟成させる場合、適切な環境を整えることが不可欠です。以下のポイントに注意してください:

  1. 温度管理:ワインの保存温度は摂氏12〜15度が理想的です。急激な温度変化はワインに悪影響を及ぼすため、一定の温度を保つことが重要です。
  2. 湿度管理:湿度は60〜70%が適しています。湿度が低すぎるとコルクが乾燥し、酸素が入り込みやすくなります。逆に高すぎるとカビが発生する可能性があります。
  3. 光を遮断:直射日光や蛍光灯の光は、ワインにダメージを与えるため、暗所で保管することが必要です。
  4. 振動を避ける:振動はワインの熟成プロセスを妨げるため、静かな場所に保管しましょう。
  5. 適切な収納方法:ボトルは横に寝かせて保管することで、コルクが乾燥するのを防ぎます。

これらの条件を満たすことで、自宅でもワインを最適な状態で熟成させることができます。やはり、小さくても構わないので1台はワインセラーが欲しいところです。

どんなワインでも熟成すると美味しくなるか

最後に、すべてのワインが熟成によって美味しくなるわけではありません熟成に向いているワインと向いていないワインがあるのです。熟成に適したワインは、高い酸度、豊富なタンニン、濃厚な果実味などの特徴を持っています。一方、軽いボディのワインや日常消費用に作られたワインは、熟成によって品質が劣化することが多いです。ですから、ワインを購入する際には、熟成に適したワインを選ぶことが大切です。

さいごに

今回はワインの熟成についてそもそも系のお話しをさせていただきました。また別の記事で、実際にどんなワインが熟成向きなのか解説していきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!