ワインレポート

シェリー樽熟成のスコッチ|グレンドロナック 12年

コロナ禍以降、特に2022年は海外ウィスキーの日本での販売価格がみるみる上がりました。

愛飲している「マッカラン12年」もみるみる価格が上昇し、コロナ禍前は約7000円で買えてたのが2023年2月現在は11000〜12000円くらいです。だいたい60%の値上がりですね。。

そんな中、バーのマスターから教えていただいたのがスコッチの「グレンドロナック」です。

マッカランほど高価ではないものの、マッカラン同様シェリー樽で熟成されているため、優雅でバランスの良いスコッチです。

スコッチ

ウィスキーをあまり飲まない方のためにご紹介させていただきます。

イギリス スコットランド地域で製造されるウィスキーがスコッチです。イギリスの北部にあり、気候は非常に冷涼です。北緯49〜61度で、北海道(北緯41〜45度)よりかなり北にあるので、寒さは夏でも防寒着が必要な時があると言われています。

スコットランド 5つの生産地域
・ハイランド
・アイラ
・ローランド
・キャンベルタウン
・アイランズ

有名な生産地として、2つご紹介します。

1つ目はハイランドです。イギリス北東部にあり、スコットランド文化の故郷にして、最大のスコッチ生産地です。

今回ご紹介するグレンドロナックもハイランドのスコッチです。

特にスペイ側流域に蒸留所が集中するハイランド スペイサイドは、スコッチのモルトウィスキーの中では最も華やかな香りがする、優雅でバランスの良いのが特徴です。

有名どころでは、ウィスキーのロールスロイスと呼ばれるマッカランや、世界一飲まれているシングルモルトのグレンフィデックなどがあります。

2つ目はアイラです。アイラの特徴はなんといっても「スモーキーな香り」です。麦芽を乾燥させる際に燃焼させる「ピート(泥炭)」由来で、煙のような独特な香りがウィスキーにも影響します。

有名どころでは、ラフロイグボウモアラガヴーリンなどがあります。ウィスキー初心者にとっては非常にとっつきづらいお酒です。それと同時に、一度そのおいしさにハマるともはや他のウィスキーでは物足りないと感じるくらい、熱れるなファンがいるのもアイラスコッチの特徴です。

ハイランドとアイラでは、同じスコッチでも全く味わいが異なります。バーに行く機会があったらぜひ試してみてください。特におすすめは、ハイランドはマッカラン、アイラはラフロイグです。

グレンドロナック蒸留所

イギリス北東部 スコットランド ハイランド地方にある1826年創業の蒸留所です。

ほとんどがノンピートの大麦を使用しますが、試験的にピートを効かせた大麦を使って仕込むこともあるそうです。

スコッチの特徴であるポットスチルは、初留用のウォシュスチルが2基、再留用のスピリットスチルが2基の計4基があります。

熟成はシェリー樽を使うのが特徴です。

グレンドロナック蒸留所の主なラインナップ
グレンドロナック ザヒーラン 8年
グレンドロナック 12年
グレンドロナック 15年
グレンドロナック 18年
グレンドロナック 15年

グレンドロナック 12年

価格は税込7800円です。

極甘口のペドロソ・ヒメネスのシェリー樽と辛口オロロソのシェリー樽で12年以上熟成された原酒をブレンドしてつくられています。

テイスティングノート

色合い 深みのある琥珀色
香り バニラ、りんご、チョコレート
味わい クリーミーで濃厚。柑橘系の爽やかな香りとともにチョコレートの風味もある複雑な味わい

ウィスキーの場合、ワインと違って飲む前の香りは強すぎるので、軽く香るくらいにします。口に含んだ瞬間に広がる口中の味わいからさまざまな香りが広がります。

口に含んだ瞬間、「シェリー」を感じる華やかな香り、喉を通る前に美味しいのがわかります。クリーミーでなめらかな舌触りも心地よいです。

あえていうとすると、マッカラン12年と比べて複雑性となめらかさが少し足りないくらいですが、十分な味わいです。

良いことがあった日の1日の締めくくりに、ゆっくり飲みたい一杯です。