ワイン日記

繊細でエレガント 大ドメーヌ「フェヴレ」がつくる ブルゴーニュ ピノ・ノワール

本当の宅飲みおすすめワインを探すため、20万円分のワインを買ってみようと思い立ってはじめたシリーズ。

シリーズ 15本目。今回はブルゴーニュのピノ・ノワール、いわゆる「ブルピノ」です。

ブルゴーニュらしいエレガントなスタイルのワインでした。

フェヴレ ブルゴーニュ ピノ・ノワール

ドメーヌ フェヴレ

ニュイ サン ジョルジュに本拠を置くフェヴレ社は、1825年の創立から7代にわたって続く歴史あるグラン メゾン。コート ド ニュイ、コート ド ボーヌ、そしてコート シャロネーズまで、合わせて120haもの自社畑を所有し、自社畑からつくられるワインが全生産量の8割を占める大ドメーヌ兼ネゴシアンです。

シャンベルタン クロ ド ベーズやエシェゾーなどグラン クリュに10ha、ニュイ サン ジョルジュのレ サン ジョルジュやジュヴレ シャンベルタンのクロ デ ジサールなどプルミエ クリュに25haの畑を持ちます。また、120haの自社畑のうち、半分以上の68haはコート シャロネーズに位置します。コート シャロネーズならフェヴレとまで言われる存在です。

メゾンを率いるのは、2005年に25歳の若さで事業を引き継いだエルワン・フェヴレ氏。エルワン氏が当主の座につくと、すぐさま改革を断行。長年寝かせて初めて花開く典型的な長期熟成型のワインを、比較的早いうちに飲み頃を迎え、かつ長期の熟成もできるワイン造りへとスタイルを変えていきました。

また、コート ド ニュイの赤ワインが中心だったポートフォリオに、コート ド ボーヌの白も加えるべく、2008年にグラン クリュのバタール モンラッシェとビアンヴニュ バタール モンラッシェを入手。同時にピュリニー モンラッシェ プルミエ クリュのガレンヌも加わり、壮観なラインナップを完成。また、ムルソーの大御所ドメーヌのマトロ ウィッターシェイムと契約を締結し、買いブドウによるネゴシアンものワインをリリースしていますが、実際にはブドウ栽培からフェヴレのスタッフが携わっています。

ブルゴーニュ全域で、グランクリュ・プルミエクリュを含む自社畑を中心としたこれだけのワインラインナップを誇る生産者はそうそうありません

フェヴレ ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2020

ACブルゴーニュで、ブドウ品種はピノ・ノワール100%で手摘みによる収穫。除梗の割合100%、ステンレスタンクでの発酵・熟成しています。

ワインレビュー

綺麗なルビーレッド。香りはイチゴ、ラズベリーの赤系果実、紅茶。果実味ときめ細かいタンニンとが絶妙にバランスし、出汁のような旨味も加わり調和が取れたブルゴーニュらしいピノ・ノワール。余韻は中程度。

典型的なブルピノの味わいで、全体的に調和が取れてエレガント、飲み疲れずに料理に寄り添うピノ・ノワールです。ブルピノは自分にとって大好きなワインということが、あらためて実感しました。

この日は赤身の魚「スマガツオ」に合わせてみましたが、これが抜群に良かった。スマガツオの旨みとワインの旨みがちょうどよく、生臭さもなく絶妙なペアリング。そのほかにも、ブルゴーニュ風牛肉の煮込み「ブッフ ブルギニョン」にもよく合いました。

繊細・エレガント系の赤ワインが好きな人にはおすすめの1本です。

フェヴレ ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2020
生産地:フランス ブルゴーニュ
品種:ピノ・ノワール 100%
価格:税込 3000〜3600円(2023年7月現在)
香り:イチゴ、ラズベリーの赤系果実、紅茶
味わい:果実味ときめ細かいタンニン、出汁
点数:4.0