ワイン日記

【すごいワイン会】はじめてのシャトー ラフィットはやはりすごかった!

ワイン会さん参加レポートです。今回もとんでもないワイン会でした。主催者秘蔵のワイン達は、現在の価格ではありえないほど高騰しているものもあり、それを惜しげも無く出していただいてるのです。

数十年前に現地フランスで買い付けられて、自宅で熟成を経てきたワインです。

なんとメインは5大シャトーの筆頭格  ”シャトー・ラフィット・ロートシルト ’87” です‼︎

人生2度目の5大シャトー。ワインが好きになってから10年近く飲む機会がなかった5大シャトー。それが今年に入って立て続けに2つのグランヴァンを飲むことができました(ToT)

その他にもすごいワイン達が目白押しだったのでご紹介していきます!

2023年末 すごいワイン会

①【泡】アンドレ クルエ シルバーブリュット ナチュール NV M.G

最初はシャンパン。M.Gはマグナムボトルと言って1,500ml、通常の2倍のお大きさのボトルです。ワイン漫画「神の雫」のも登場したシャンパン。ピノ・ノワール100%のブランドノワールと呼ばれる黒ブドウ100%で造られるシャンパンです。ブリュット ナチュールはドザージュ(補糖)を行わず、上質なピノ・ノワールそのもの味わいを最大限楽しむというコンセプトです。

ワインレビュー

色合いは、イエローゴールド。オレンジピール、ハチミツと熟成したニュアンスにシャンパンらしい焼きたてのパンのブリオッシュ香がたまりません。泡も落ちついており、むしろ熟成した良い白ワインというよな味わい。シャンパンの泡が落ち着いたのも実に美味しい。

点数 4.0

しょっぱなからいい感じ。これからのラインナップに期待を持たせます!

②【泡】ヴーヴクリコ ポンサンダル イエローラベル ブリュット M.G

続く2本目もシャンパン。大手メゾン ヴーヴクリコを代表するのが「イエローラベル」です。シャンパーニュ メゾンの真価は、高額なトップキュヴェではなくノンヴィンテージのブリュットシャンパーニュだと言われます。価格も控えめでボリュームゾーンであり、芸術とも言えるブレンドの技がよく現れるからと言われます。

ヴーヴクリコは50ものワインがブレンドされ、独自の味わいを毎年変わることなくリリースしています。個人的にもヴーヴクリコのイエローラベルは大好きで、どんな場面でも安心して開けることのできる信頼感があります。

NV(ノンヴィンテージ)ですが、主催者曰く購入から15年以上経過しているというマグナムボトル。どんな味わいなんでしょうか!

ワインレビュー

色合いは、より濃いゴールド。還元しているようなボンドの香りが第一印象。グラスをスワリングすると熟したりんごや蜂蜜の香りです。泡はやわらかく、酸味はイキイキしてますが熟成した味わいとバランスよくボケていません。

点数 4.1

個人的には1本目よりこちらの方が好み。NVでも熟成させたシャンパンは美味しいということが改めてわかりました。マグナムボトルは通常のボトルより「よりゆっくり熟成が進む」といわれているので、通常ボトルだと購入から10年くらい熟成した頃がよき飲み頃かもしれません。もちろんフレッシュなイキイキしたシャンパンも美味しいですが。

③【白】ドメーヌ ラロッシュ シャブリ サンマルタン 2018 M.G

白1本目は、シャブリの5年熟成 マグナムボトルです。生産者のドメーヌ ラロッシュは、シャブリで最も古参の生産者です。自社畑100%のシャルドネから造られます。AOCシャブリ。

ワインレビュー

色合いは、淡いレモンイエロー。粘性がしっかりしています。レモンなど柑橘の香りが中心です。味わいはシンプルに柑橘系の果実味とミネラルでキリッと引き締まっています。熟成した分少し穏やかな感じはします。

点数 3.5

これは正直にいうと ”普通” な感じがしました。予想通りの味わいで感動とかはあまりなかったです。でも美味しくないというわけではなく、普通のシャブリという感じです。熟成したことによる何か特別なもの、マグナムゆえのみないなことを期待しすぎたかもしれませんん。AOCシャブリはあまり熟成させるワインではないのかなと改めて感じました。

④【白】コント ラフォン マコン ミリーラマルタン 2016

白2本目、ブドウ品種は同じくシャルドネですが、産地がブルゴーニュ南部のマコンです。注目すべきは生産者 ”コント ラフォン” です。この生産者はぜひ覚えておきましょう。ブルゴーニュ 高級白ワイン産地 ムルソーで1、2を争うトップ生産者です。

ブルゴーニュの超有名生産者が、近年注目されているとはいえムルソーと比較するとマイナーな産地で本気のワイン造りをしているのです。コント ラフォンのムルソーは1本 2〜3万円しますが、マコンなら5,000円前後です。

コントラフォンのマコンは、安かろう悪かろうということは決してなく、本気で美味しいです。超高級ワインがひしめく今日のワインの中で個人的にはベスト3に入る美味しさでした。

時間が経過して、香りが変化し輝く姿は感動します。早飲み絶対NGです!笑

ワインレビュー

色合いは、レモンイエロー。香りは最初レモンやグレープフルーツのさわやかな柑橘系。時間が経つと香りがそれまでと比べ物にならないくらい華やぎます。白い花やハチミツなどとても複雑でエレガント。味わいも酸味とミネラルのバランスがよくとてもエレガント。

点数 4.7

こんなに変身するなんてびっくり!正直、これまで飲んだ白ワインの中で一番美味しかったかもしれません。有名生産者の実力っているのは本当にすごいんだなと、まざまざと力を見せつけられた感じ。

7年熟成してるけどちょうど飲み頃。まだ数年は全然いけるポテンシャルです。コント ラフォンのムルソーもこれから先飲めるようになりたいと心から思ったのでした。

⑤【赤】ドメーヌ シャン ピエール ミュニュレ ニュイ・サンジョルジュ 1998

⑤と⑥は、同じ生産者で25年熟成した異なるボトルサイズのブルゴーニュ ピノ・ノワールを飲み比べするというなかなか体験することのできない企画。先にも書いた通り、大きいボトルサイズの方がゆっくり熟成するという通説は合ってるのか自分で体験です。

生産者はヴォーヌ ロマネの名門 ”モンジャール ミュニュレ” の親戚である ジャン ピエール ミュニュレ。1700年代から続く畑を所有していたものの、後継者不在のため2004年ヴィンテージを最後に現在はドゥデ ノーダンに貸出中とのこと。

ワインレビュー

色合いは、エッジがレンガ色のルビー色。香りはこれぞ熟成したピノ・ノワールといった出汁、きのこ、紅茶の香りが複雑に妖艶に漂います。味わいは出汁旨で、身体にじんわり染み入ります。

点数 4.7

やはり熟成したピノ・ノワールは最高です。自分の中でピノ・ノワールの美味しさの基準として大きいのが ”出汁の旨さ” が出てるかです。良いブルゴーニュ ピノ・ノワールは熟成すると、必ずといっていいほどこの出汁ウマが出てきます。

25年熟成して見事に出汁ウマなピノになっています。

⑥【赤】ドメーヌ シャン ピエール ミュニュレ ニュイ・サンジョルジュ 1998 D.M.G

⑤と同じワインのダブルマグナムです。驚愕の大きさですね。普通のボトルの2倍です。

ワインレビュー

色合いは、エッジがレンガ色のルビー色。通常ボトルとほとんど差はありません。香りはより熟成感が出て力強くエレガントです。味わいは出汁ウマ!

点数 4.8

2本を比べると、ダブルマグナムの方が熟成した感じでした。周りの方も同じ感想だったので、熟成を感じたのは大きなサイズのダブルマグナムでした。主催者曰く、保管場所がダブルマグナムの方が日当たり良い場所に近いのが影響したのかもということでした。通説とは逆の結果になったのがオモシロイ( ゚д゚)

味わいはというと、好みは完全にダブルマグナム。最初に通常ボトル飲んで感激しましたが、ダブルマグナム飲むと熟成感と飲むタイミングがバッチリ合ってる感じ。もちろん同じ方向性なんだけど、複雑性と力強さ、エレガントさが数割増している感じ。

ボトルサイズでこんなに違うもんなんだな〜。というか、ワインは熟成したいいタイミングで飲むことが大事なんだなと身をもって体験できたのが、いい経験でした。

あと、村名ワインでもいい造り手であれば25年熟成しても十分美味しいということがわかりました。

畑の格付けも大事だけど、造り手も味わいには大きな影響を与えるブルゴーニュは本当に奥が深い。

⑦【赤】シャトー クレール ミロン 1970 M.G

またすごいワインが出てきました。ボルドー ポイヤック村、5大シャトーのムートンとラフィットに挟まれた絶好の立地のクレール ミロン。

ヴィンテージはなんと1970年! 53年熟成です。ブドウ品種はカベルネ・ソーヴィニョン主体です。

ワインレビュー

色合いは、全体的にレンガ色。香りはレンガ、枯葉、紅茶、出汁。溶け込んだタンニンは心地よく、鉛筆の芯、出汁ウマなエレガントな液体です。

点数 4.6

カベルネ・ソーヴィニョン主体の力強いワインも熟成することでタンニンがこなれていき、枯葉やキノコ、紅茶や出汁のニュアンスが出て力強さよりエレガントさが際立ってきます。

お気づきと方もいると思いますが、ピノ・ノワールも熟成すると同じニュアンスになります。個人的な見解ですが、カベルネ・ソーヴィニョンとピノ・ノワールは若い頃は全くの別物ですが、熟成するとカベルネ・ソーヴィニョンはやわらかく、ピノ・ノワールは妖艶な香りを纏い力強くなる気がします。結果的に一流と呼ばれる2つのワインは同じ方向性を持つのではないかというのが、今のところ自分の中での理解です。

⑧【赤】シャトー ラ パターシュ 1995 M.G

今度はボルドー 右岸 ポムロールのワインです。ブドウ品種は同じボルドーでもメルローが主体となります。ヴィンテージは1995年と18年の熟成。

ワインレビュー

色合いは、ガーネット。レーズン、カシスの黒系果実の香り。正直香りが開いてる感じが最後までしなかった。味わいはメルロらしい濃密なコクのある味わいで、タンニンがこなれて心地よい。

点数 4.3

ここまでのワインがすごすぎて、この美味しいワインを普通に感じてしまった。香りのボリュームがこれまでのワインより控えめな感じがしました。開くのを待って空気に触れさせもしましたが、グラスの都合上諦めました。

飲み頃が過ぎてしまったのか、開くまで時間のかかるワインだったのか、その辺りは正直わかりません。上質なポムロールのワインは長期熟成でより高いパフォーマンスを発揮すると言われていますからね。

⑨【赤】シャトー ラフィット ロートシルト 1987 M.G

ついにきました 本日の主役 ”シャトー ラフィット ロートシルト”様です。いつか飲める日を夢見ていましたが、ついにその日がやってきました。5大シャトーの筆頭格とも言われ、世界のワインラヴァーから愛されるグランヴァン(偉大なワイン)です。

ヴィンテージは1987年、サイズはマグナムです。

今回のワイン会でマグナムがちょいちょい出てきてますが、一般的な家庭では当然セラーに収まらず保管ができません。加えて、日本で購入すること自体かなり難易度が高いです。普通のワインショップには置いてません。

ボトルの裏に輸入業者を示すシールがなかったので、主催者が直接フランスで買い付けてきたものと推察します。

いや〜 こんな貴重なワインを飲めるなんて(ToT)

ワインレビュー

色合いは、エッジがレンガ色のガーネット。香りは、レンガ、紅茶、枯葉、コーヒー、タバコ、出汁。とてつもなくエレガント。味わいはタンニン、酸味、柔らかさ、アフターの長さ、全てが高次元で調和してます。それでいて力強さもけんざいだから恐ろしい。

点数 5.0 

飲んだ印象は・・「往年のショーン コネリー」。タキシードを着て佇む姿は色気があり、気品を感じる。それでいてチャーミングな一面もある。そんな印象。

わかりづらいかもしれませんが、とにかくエレガント。36年経っても骨格がしっかりしているのにはびっくりだし、これが最高峰のワインかと超一流のワインに酔いしれました。

⑩【白甘】シャトー クーテ 1978

最後は世界3大貴腐ワイン ”ソーテルヌ”。ソーテルヌ格付け1級の1978年ヴィンテージ。ブドウ品種はセミヨン主体で、ソーヴィニョン・ブラン、ミュスカデルがブレンドされます。

ソーテルヌの超有名ワインといえば ”シャトー ディケム” が有名ですが、ディケムは100年は熟成できると言われるくらいソーテルヌは超長期熟成が可能なワインです。

ワインレビュー

色合いは、輝くゴールド。セメダイン、ハチミツ、白い花。味わいは、極甘口の中に酸味もしっかり調和して、くどくない。口あたりおだやかでエレガントさを兼ね揃える黄金の液体は大人のデザートです。

点数 4.5

期待通りのエレガントさ。45年の熟成をほとんど感じさせない味わいには驚きです。ブルーチーズに合わせても美味しいですし、個人的には甘いデザートと合わせることで甘さが控えめに変化し、綺麗な酸が口中をすっきりさせます。

甘いものと甘いのもを掛け合わすなんてなんて贅沢なんでしょ。昔のフランス貴族たちはこうやってデザートに至るまで、しっかりとワインを愉しんでいたのでしょう。

個人的に感動したワインベスト3!

とてつもないワイン会でした。お金を出してもなかなか手に入らないであろう至極のワインたちを惜しげもなく出していただいた主催者の方には心から感謝いたします。

ワインは人と一緒に歳をを重ねて熟成していきます。当時のことやこれまでのことを少し噛み締めながら今いるワイン仲間と今だけの味わいを楽しむ。そんなことができるワインは、とてもいい趣味だなと改めて感じました。

最後に、個人的に感動したワインベスト3を発表です。

個人的に感動したワインベスト3!

1位:シャトー ラフィット ロートシルト 1987 M.G

2位:ドメーヌ シャン ピエール ミュニュレ ニュイ・サンジョルジュ 1998 D.M.G

3位:コント ラフォン マコン ミリーラマルタン 2016

価格を考慮すると、コント ラフォン マコンのお買い得感はハンパない!